ふたりの物語
それぞれのアフリカへ
体育大学を卒業した亮太は、青年海外協力隊としてエチオピアへ。2年間の体育教師生活の中で、「人としてどう生きるべきか」という問いに出会い、生きることに直結した農業の道を志します。一方、農学部でトマトの研究に打ち込んでいた麻理も、同じく青年海外協力隊でウガンダへ。農村部で野菜栽培の指導員として活動し、自然と共に生きる暮らしを経験したことが、人生の転機となりました。
帰国、そして出会い
亮太はニュージーランドでWWOOFを通じ有機農場を経験し、帰国後は全国約40軒の農家を訪ね歩きます。麻理は帰国後、生物教師として勤務しながらも農業への想いを捨てきれずにいました。やがて農業を通じてふたりは出会い、自然に対する価値観の深い共通点にすぐに意気投合。「自然と向き合って生きたい」——同じ志が、ふたりを結びつけました。
いなべ市へ移住、HATAKEYA設立
「商圏の近さ」と「黒ボク土」という条件を満たすいなべ市に、ふたりでIターン移住。地元農家の紹介で農地を借り受け、90アールからスタートしました。亮太が全国の農家で学んだ栽培技術と、麻理が農学部やアフリカで培った科学的な知見。ふたつの経験が合わさり、化学農薬・化学肥料を使わない露地野菜づくりが始まりました。
菊乃井への里芋採用
京都の老舗料亭、ミシュラン三ツ星「菊乃井」にHATAKEYAの里芋が採用。風土と環境を活かした栽培を追求した成果が、日本を代表する料亭の舌に認められた瞬間でした。
2ヘクタール、約25品目
「最初の1年は365日のうち300日辞めたいと思っていた」と笑う亮太。科学的根拠に基づいた栽培を大切にする麻理。性格もアプローチも異なるふたりですが、「固定観念にとらわれず、自然と向き合う」という姿勢は同じです。耕作面積は2ヘクタールに拡大し、技術継承を見据えた組織づくりにも挑戦しています。